2015年7月25日 てつがくカフェ第8回「希望とは何か」(報告)

7月25日のカフェは、前回のテーマ「幸せとは何か」での対話で、編み出された「不幸」の
定義づけの際に付け加えられた”希望がないと不幸”という観点を元に、今回のテーマ「希望とは何か」が設定されました。


今回はカフェの冒頭、テーマの導入として、テーマ設定の経緯説明および、震災後にとったアンケート結果等が書かれた資料を配布しました。


その後、「希望」について、考えたことや印象などを、参加者から発言してもらいました。


「夢より実現の可能性が高いものが希望」「選択肢があることが希望」「仕事、対価、使命があること」といった、希望の定義に近いものから、希望の前提として「信頼があること」、印象として「楽観的」「キラキラした」イメージがある一方、その一方的な語られ方に「居心地の悪さ」を感じることも挙げられ、色々な立場、背景を前提とした「希望」が語られました。

そこから、今回の対話を深めるにあたり「キーワード」を探り出す作業に入りました。


「感激できる心」「期待感」「社会と個人の希望の関係性」「プロセスとゴール」「未来、可能性、時間」「夢、目標」「よくなりたいという欲求」「美的なもの」といったものが挙げられましたが、その後の「定義づけ」が難航しました。

「希望とは、個人が理想を実現するものである。
それは社会の価値観を反映しており、高い価値を与えられ追求されるものと要請される」という定義が一旦紡ぎだされましたが、検証しつくすところまでは、達しなかったようです。

最後まで「希望」から連想される”キラキラ”したイメージを持つことを強制させるようなことへの違和感や、上昇志向だけでなく「現状維持」も「希望」に入れたいという発言が出ました。
また、「希望」にの持つイメージや定義は「世代」によっても異なるのではないかという指摘が出されました。

この議論をふまえ、次回は「震災と美徳」について語る予定です。