2014年4月26日、第2回「てつがくカフェ@せんだい×とうきょう」(報告)

4/26、第2回目のテーマは「震災を生きる私たちにとっての<東京>とは」でした。


今回もエイブルアートさんの会場をお借りしましたが、壁面に何枚も絵が飾られている明るい雰囲気の部屋での開催となりました。

まずこのテーマから思うこと、感じることを、挙げてもらうことから対話がスタートしました。

まず、<東京>の意味、象徴するもの、「東京以外」のことをかえって意識するという声を皮切りに「思い」が寄せられました。
<東京>のイメージ、「私たち」が何を指すのかという疑問、「震災を生きる」についても、意味についての問いかけがありました。
その過程で、震災を語る場合に「感覚/実感のズレ」が背景にあることが浮かびあがってきました。たとえば、震災をどこで経験しているのかしていないか、関心の度合いにより、語り方や捉え方が各人によって異なるということです。

次に、まず問いの前提となる「キーワード」を洗い出し、具体的な「問い」をどうするかが話し合われました。

結果、問いは、
「バラバラの経験をしている私たちが語り合えるか」に決定しました。


最後の30分は「語り合えるか」に焦点を当てて、参加者と更に深い対話が展開しました。


「語り合えるか」の是非については「YES」の意見が多かったのですが、

前提としての「関係」があること、「関心」があることが挙げられ、そうであれば「双方向のコミュニケーション=語り合いが可能」という意見やそこまででなくても「ただ語る」「聞くだけ」ということでも「語り合い」は成立するという意見も出ました。

 

一方で、語る場が、今回のような「東京」でなく被災地だったら、語り合うのは難しいというNOの意見も出ました。

様々な出身地や、それぞれの3.11の経験などを背景に、「震災」についての多方面からの語りが発せられ、問いの設定までにかなりの時間を要しました。
しかし、「語り合う」という場自体が貴重であり、大切にしたい思いが、複数の参加者から寄せられ、「てつがくカフェ」の存在意義を再確認した会ともなりました。
(参加者15名、スタッフ7名)

(文責:栗原)